インバウンド需要の回復に伴い、海外旅行者の宿泊先としてゲストハウスの利用が増加しており、近年ゲストハウスを起業する人が増えています。
実際にゲストハウス経営はどれくらい儲かるのか気になるところです。
今回はゲストハウスがどれくらい儲かるのか、経営のやり方やポイントについて調査しました。
(アイキャッチ画像出典元:https://www.smbc-card.com/kamei/magazine/knowledge/guest_house.jsp)
ゲストハウスの概要
ゲストハウスとは?
ゲストハウスは、初対面の宿泊者同士・宿のスタッフ・地域の人々など、他者との繋がりを重視したパブリック性の高い宿となっており、以下の特徴があります。
共用のリビングがある
ゲストハウスには共用のくつろぎスペースがあり、宿泊者同士やオーナーとの交流の場として機能します。
共用の水回りがある
キッチン、トイレ、シャワー、風呂などの水回りは共用で、清潔に保たれています。
ドミトリー(相部屋)がある
宿泊者が相部屋で寝泊まりするドミトリーがあり、セキュリティやプライバシーに配慮がされています。
基本的には素泊まりが提供される
ゲストハウスは素泊まりが主体で、食事は提供されないことが一般的です。
宿泊客は自分で調理を楽しむことができます。
ゲストハウスは宿泊料金がリーズナブルなため、外国人旅行者やバックパッカーに特に人気があり、ローカルな情報や異文化の交流が楽しめる魅力的な宿泊施設です。
民泊との違いは?
ゲストハウスと民泊の違いについてまとめました。
ゲストハウス | 民泊 | |
法律 | 旅館業法 | 住宅宿泊事業法 |
所轄省庁 | 厚労省 | 国交省・厚労省・観光庁 |
住居専用地域での営業 | 不可 | 可能(条例により制限有り) |
営業日数の制限 | 制限無し | 年間180日間(条例により制限有り) |
最低床面積 | 33㎡(10名未満は3.3㎡/1名) | 3.3㎡/1名 |
消防用設備 | 必要 | 必要(家主同居&宿泊室の面積が小さい場合は不要) |
近隣トラブル防止措置 | 不要 | 必要(宿泊者への説明義務、苦情対応の義務) |
管理業者への委託業務 | 規定無し | 規定有り |
ゲストハウスと民泊では適用される法律が違うんだね。
ゲストハウスのほうが、経営が簡単そうだわ。
ゲストハウスを経営する方法は?
必要な申請について
消防法令適合通知書交付申請
旅館業営業許可申請よりも先に申請が必要。
必須条件:該当
問い合わせ先:消防署
旅館業営業許可(簡易宿所営業許可)申請
各都道府県の衛生基準を確認してから申請し、消防法令適合通知書交付申請を先に行う必要がある。
必須条件:該当
問い合わせ先:保健所
建築検査済証
個人では難しいため建築士等への相談を推奨。
必須条件:床面積が100㎡以上の場合に必要
問い合わせ先:各地域の土木事務所など
用途変更申請
個人では難しいため建築士等への相談を推奨。
必須条件:もともと宿泊用の建物ではない場合は必要
問い合わせ先:各自治体指定の検査機関など
開業届、青色申告承認申請書
開業後1ヵ月以内に提出が必要、節税にもなる。
必須条件:該当
問い合わせ先:税務署
開業資金は?
地域や物件の条件によりますが、一般的にゲストハウスを開業する場合、650~1,400万円程度かかるといわれています。
以下にその内訳をまとめました。
項目 | 金額(万円) | 説明 |
---|---|---|
物件費用 | 100~500 | 家賃、補償費、敷金等 |
リフォーム費用 | 300~500 | 内装リフォームや施設の改装が必要な場合のみ |
家具、備品費用 | 150~300 | ベッド、電気製品、家具、調理器具 |
運転資金 | 50~100 | 広告宣伝、人件費、光熱費等 |
家賃やリフォーム費用みたいな物件によって変わる部分が大きいね。
開業1年目の運転資金も考える必要があるんだね。
ゲストハウス経営は儲かるのか?
どれくらいの年収になるのか?
ゲストハウスの経営の年収は、営業形態や規模によって大きく異なります。
一般的に、面積が100平米以下でベッド数が15前後の小規模なゲストハウスをオーナー1人で運営する場合、年収は約400~450万円程度が一つの目安とされます。
高収入を狙う場合、稼働率を上げるために営業形態を工夫することが重要で、宣伝やマーケティングの強化、サービスの拡充、リピーター客の獲得などが考えられます。
また、地域や季節に応じて価格戦略を立て、効果的なコスト管理も必要です。
ゲストハウス経営は熟考と努力が必要なビジネスです。
成功させるポイントは?
ゲストハウスの経営を成功させるには、立地予定の地域特徴を把握することやゲストハウスのコンセプトをしっかりと決めることが重要です。
以下に、成功させるポイントをまとめました。
タイミングを考えたオープン
ゲストハウスのオープン日は、地域の閑散期を避け、人が集まるタイミングを選ぶ。
資金効率の最大化
資金繰りを計画的に行い、運転資金を効率よく管理する。
稼働率の向上
イベントの開催や個性的なサービスを提供して、ゲストハウスの稼働率を高める。
明確なコンセプト
ゲストハウスのコンセプトを明確にし、ターゲット客層に合わせた設備やサービスを提供する。
適正な価格設定
周辺相場を考慮して価格を設定し、繁忙期と閑散期で価格を調整して利益を最大化する。
地域のイベント等を意識して時期を考える必要があるんだね。
料金設定も大事なんだね。
まとめ
今回はゲストハウスの経営について調査しました。
- ゲストハウスは他者との交流を重視し、共用のリビングや水回り、ドミトリーを提供し、主に素泊まりでリーズナブルな宿泊料金が特徴的な宿泊施設
- 経営を始めるには各種届出が必要であり、開業資金は500~1400万円程度とされている
- 面積が100平米以下でベッド数が15前後の小規模なゲストハウスをオーナー1人で運営する場合、年収は約400~450万円程度が一つの目安
- ゲストハウスの経営を成功させるには、立地予定の地域特徴を把握することやゲストハウスのコンセプトをしっかりと決めることが重要
最後までお読みいただきありがとうございました。
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