無能をクビにできない?イライラしない無能社員との向き合い方

会社は「社員をすぐにクビにできない」とよく言われますが、会社都合や労働者に原因のある解雇は特に容易ではありません。

解雇を行うこと自体がハイリスクであり、会社都合の解雇をするときもかなり慎重に手続きを行わなければならず、万が一、解雇の方法を誤ると、会社ブランドにも大きな影響をあたえます

今回は無能をクビにするための方法と向き合い方についてお伝えします。

(アイキャッチ画像出典元:https://news.careerconnection.jp/career/general/53470/)

目次

無能をクビにするリスクとは?

(画像出典元:https://www.legal-master.net/kaiko-kiso/)

能力不足による解雇とは、顧客に対する対応が不適切で「苦情が相次ぐ」、「営業成績が上がらない」、「業務上必要なスキルに達しない」などの理由により従業員を解雇することをいいます。

「無能」を解雇するためには、企業が十分な指導を行い、それでも改善されない場合に限られることが原則です。

能力不足を理由に「無能」を解雇した場合、従業員との裁判トラブルに発展するリスクがあり、裁判所が不当解雇と判断すれば、企業は多額の支払い命令を受けるリスクがあります

たとえば、不当解雇と判断された判例には以下のような事例があります。

[事例1:松筒自動車学校事件判決]

自動車教習所の運営会社による事務員の解雇を不当解雇と判断し、「332万円」の支払いを命令

[事例2:ミリオン運輸事件判決]

運送会社によるトラックドライバーの解雇を不当解雇と判断し、「約1180万円」の支払いを命令

[事例3:森下仁丹事件]

医療品等の製造販売会社による販売職従業員の解雇を不当解雇と判断し、「約600万円」の支払いを命令

この3つは能力不足を理由とする従業員解雇の事例ですが、いずれも企業に多額の支払いが命じられています。

不当解雇で高額の支払いを命じる判決が出るのは、企業が従業員を解雇した時点にさかのぼって給与の支払いを命じるためです。

無能をクビにするために必要なこと

「無能」に対して、指導をしても改善されなかったことが証拠として残っている必要があります。

不当解雇の裁判トラブルを想定した場合、「証拠」が最も重要で下記の2つを行うことがポイントです。

  • 本人に書かせることで理解を確認する
  • 本人が書いたものを証拠として出す

「本人が提出した業務日報で、指導を受けた内容について本人が的外れな記載をしている」場合、会社が具体的な指導をしても本人が理解できず、改善ができなかった証拠になります。

また、「本人が提出した業務日報で、本人が繰り返し同じ反省点を記述している」場合も、会社が具体的な指導をしても改善ができなかった証拠になります。

そして、本人としても、これらの記載は自分で書いたものである以上、内容が嘘であるとは言えません。

この点が、上司が作成した指導記録や面談メモとの大きな違いです。

「本人が書いたものを証拠として出す」という観点で、どういった証拠が残っているかを確認しておきましょう。

ここまで「無能」を解雇する方法について考えてきましたが、リスクを伴う解雇以外に方法はないでしょうか?

イライラしない「無能」社員との向き合い方

「無能」を「有能」に成長させるために、どのように指導したらいいのか3つの対策を紹介します。

モチベーションが上がるように仕向ける

やる気がなくて使えない「無能」を成長させるためには、モチベーションが上がるように仕向けることが大切です。

  • 行動をよく観察する
  • やる気を出せる仕事を割り振る

仕事へのモチベーションが上がると、自発的に仕事を引き受けるようになったり、自分から工夫して業務効率の改善を試してみたりして、チームに貢献しようという意欲を見せます

様々な仕事を経験させ、「楽しそうに行う仕事」「スムーズに進む仕事」を確認し、適性に合った仕事を任せるようにします

普段の姿勢が「やる気がないように見える」ことも指摘し、「無能」の態度を改めさせることも大切です

さらに、できたことをなるべく褒めるようにすると、褒められることをモチベーションにして仕事にやる気を出すこともあります。

仕事を進めるうちに成功体験が積まれて、「無能」でも自信がつきます。

いつも仕事遅いんだよなぁ。でも確かに丁寧なところもあるかー。

いつも丁寧って褒められたわ。もっと頑張ろう!!

仕事内容を細かく段取りして都度確認する

報連相ができない「無能」を成長させるためには、

  • 一連の仕事をできる限り細分化
  • 段階ごとにこまめに声をかけて進捗を確認

声掛けを重ねるうちに、「無能」なりに仕事の進め方や確認のタイミングをつかめるようになります。

経験が少ない新人の場合は、「仕事をどう進めたらいいかわかっていない」「自分が何についてわかっていないのかわからない」という場合が多いです。

指示した内容が正確に伝わっているのか、丁寧に確認することが大切です。

また、「疑問点・不明点ができたらいつでも声をかけて質問して良い」と事前に伝えて、報連相に対する心理的なハードルを下げましょう

諦めずにしつこく注意する

ミスが減らず、使えない「無能」を成長させためには、失敗しない方法や効率的な仕事の進め方などを何回も根気よく教えます。

繰り返し行ううちに、効率的なやり方が身についてきます。

イライラしていたとしても「どうしてできないんだ!」などと怒鳴ると、相手が萎縮する上にパワハラになる可能性もあります。

感情的にならず、なるべく冷静に伝えることが肝心です。

まとめ

日本の企業では「無能」であっても解雇することには高いリスクがあります。

能力不足を理由に「無能」を解雇した場合、会社ブランドに大きな影響を与えたり、裁判トラブルに発展し、企業は多額の支払い命令を受ける可能性があるからです。

それでも「無能」を解雇するには、指導をしても改善されなかったことを証拠として残しましょう

解雇が難しい場合、「無能を受け入れる」向き合い方も必要かもしれません。

モチベーションが上がり、段取りしてもらううちに能力が付き、「無能」が「有能」にかわります。

「無能」を生み出さない組織作りが最も重要です。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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