近年、二郎系や家系等のこってり系ラーメンの人気が非常に高くなっています。
これらのこってり系に欠かせない背油ですが、どの部位が使われているのでしょうか?
今回は、背油の特徴や作り方について調査しました。
(アイキャッチ画像出典元:https://www.favy.jp/topics/29838)
背油とは?
背油とはどこの部位?
背油は、豚の背中にある皮下脂肪層から取得され豚の背中の中央部分に最も多く存在しています。
この部位の脂肪は、柔らかくてクリーミーな質感を持ち、白く見えます。
背脂には、豚特有の風味があり、料理に豊かな味わいをもたらします。
また、豚背脂は比較的飽和脂肪酸の割合が高く、エネルギー源としての役割も果たします。
ラードとの違いは?
背油とラードの違いについて表にまとめました。
項目 | 背油 | ラード |
---|---|---|
来源 | 豚の背中の脂肪 | 豚の脂肪から精製された油脂 |
色合い | 白色 | やや黄色味がかっている |
質感 | 柔らかい | 比較的固形 |
使用用途 | 煮込み料理、ソース作り | 高温調理、揚げ物、パイの生地 |
作り方 | 脂身を煮て液体にして濾す(こす) | 脂肪を煮込んで精製し固める |
背油もラードも豚の脂肪なんだね。
ラードは精製されていて、背油よりもひと手間かけられているんだね。
なぜ、ラーメンに背油を入れるのか?
背油がラーメンに合う理由は以下の2つの理由があります。
- 融点の低いことによるスープへの溶けやすさ
- 不飽和脂肪酸が含まれているため、スープのコクや旨味を増す
一つ目は、背脂は他の部位に比べて融点が低く、常温でも溶けやすいからです。
このため、背脂は口の中でとろけるような食感を生み出し、ラーメンの食べ応えを増します。
また、水にも溶けやすくスープによく馴染むため、スープのコクや風味が増し、より深い味わいを実現します。
二つ目は、背脂にはオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれているからです。
これらの脂肪酸はスープに深いコクとうまみを与えるため、ラーメンのスープのベースとして理想的です。
背脂の風味がスープに溶け込むことで、ラーメンの味わいが一層豊かになります。
融点が低いからラーメンとの相性がいいんだね。
スープのコクは、背油の不飽和脂肪酸のおかげだったんだね。
背油の作り方
こってりラーメンに欠かせない背油について、自分で作る方法をまとめました。
用意するのは、市販の背油のみでほかの具材は必要ありません。
背油は、肉屋さんや一部のスーパー、楽天などの通販サイトで、100gにつき50円程度で購入することができます。
- 背脂を細かく切り、鍋に水とともに入れて、背脂のピンク色がなくなるまで煮る。
- 沸騰したら、さらに10分ほど強火で加熱し続けます。
- 加熱が終わったら、背脂を取り出して水洗いします。
- 別の鍋でお湯を沸かし、水洗いした背脂を入れます。
- 再び沸騰したら、弱火にして30分から1時間程度煮込みます。この工程で背脂が柔らかくなり、美味しさが引き出されます。
- 背脂が柔らかくなったら、取り出して冷まします。
作り終わった背脂は、使いやすい大きさに切って保存します。
背脂の保存は冷蔵庫で行い、食べる直前に適量を取り出して使用することができます。
以下の工夫を行うことで、よりおいしく作ることができます。
- 背脂と一緒に臭み消しとして青ネギや生姜を加えることで、背脂の臭みを軽減することができます。
- 沸騰するまでは強火で加熱し、沸騰した後は弱火に切り替えて煮込むことがポイントです。強火で加熱することで臭みを取り除き、弱火での煮込みで背脂を柔らかくします。
- 背脂は煮ると曲がって鍋からはみ出ることがありますので、事前に適切な大きさにカットしておくことで、背脂の形状が安定し、鍋からはみ出すことを防ぐことができます。
背油と鍋さえあれば自分で作れるんだ。
大きさを工夫して保存したら使いやすそうだね。
まとめ
今回は背油の部位や特徴について調査しました。
- 背油は豚の背中の脂肪を煮詰めることでできる。
- 融点が低いため、ラーメンのスープに溶けやすく、含まれている不飽和脂肪酸でコクが増す。
- 市販の背油を煮るだけで自宅でも作ることができる。
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